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クランベリーの主な成分は、膀胱炎予防に効果があると言われるキナ酸、抗酸化作用を持つプロアントシアニジン、便秘解消や腸内環境改善に役立つ食物繊維、そして肌の健康を保つビタミンCなどです。また、強い抗酸化作用を持つビタミンEや、抗炎症作用を持つアントシアニン、そして腸内環境を整えるペクチンなども含まれています。
その中でも、尿路感染症の発症予防効果があると考えられているのは、キナ酸とプロアントシアニジンの2つです。
本文では、キナ酸の持つ効果について解説していきます。
キナ酸とプロアントシアニジン
キナ酸は、アカネ科のキナの樹木から発見された、クランベリーやコーヒーなどに含まれる有機酸で、膀胱炎や尿路感染症の予防に役立つとされています。また神経細胞を保護する作用や、抗酸化作用も期待されています。
プロアントシアニジンは、強力な抗酸化作用によって血行を改善し、体内の余分な水分や老廃物の排出を促すことで、むくみを軽減する効果が期待されます。また、細菌の尿路上皮への接着を阻害することで細菌感染防御作用を発揮するとされます。
キナ酸の主な働き
尿路感染症、膀胱炎の予防
キナ酸は、体内に吸収された後、肝臓で安息香酸になり、グリシンと抱合して馬尿酸へと代謝され、尿細管から排泄される際に尿を酸性化することで、膀胱の粘膜に付着しようとする細菌の働きを阻害し細菌の繁殖を抑える効果が期待されるため、膀胱炎や尿路感染症の予防に効果があるとされています。
『JAID/JSC感染症治療ガイドライン2015』や『女性下部尿路症状診療ガイドライン[第2版]』にはクランベリージュースの効果やエビデンスが記載され、膀胱炎の再発予防としてその使用が推奨されています。
抗酸化作用
キナ酸は、ファイトケミカル※の一種で、抗酸化作用があり、体内の酸化ストレスを軽減する効果が期待できます。
※ファイトケミカル:植物が紫外線や外敵から身を守るために生成する化学物質の総称で、抗酸化作用や免疫力向上など、様々な健康効果が期待されています。人間は体内で生成できないため、食事から摂取する必要があります。野菜や果物、お茶などに多く含まれており、特に色が鮮やかで、独特の風味を持つ植物に多く含まれる傾向があります。
神経細胞の保護
キナ酸には、神経細胞を保護する作用も期待されており、認知機能の維持に役立つ可能性があります。
美容効果
キナ酸は、肌のハリや潤いを保つ効果も期待できるとされています。キナ酸の持つ抗酸化作用により、紫外線によるダメージを軽減し、シミ、シワの予防、肌の老化防止、尿路感染症予防により、肌トラブルの原因となる炎症やニキビの発生を抑える効果も期待できます。
またキナ酸は、プロアントシアニジンとも相まって、腎臓の機能を活発にし、体内の余分な水分を排出する効果が期待できます。これにより、むくみが軽減され、肌の透明感がアップすると考えられています。
クランベリーにはキナ酸もプロアントシアニジンも含まれているので、美容効果が期待できるでしょう。
基礎疾患とクランベリー摂取時の注意点
クランベリー製品は比較的安全に摂取できると考えられますが、基礎疾患を有する人や併用薬のある人が摂取する場合には注意が必要です。
クランベリーはシュウ酸を多く含むため、尿中のシュウ酸カルシウムが増加して腎臓結石のリスクが高まる場合があります。そのため、腎臓結石の既往症がある人は摂取に注意が必要です。また、クランベリーはサリチル酸を含むため、アスピリンアレルギーや気管支喘息のある患者ではアレルギー反応や症状の悪化を引き起こす恐れが指摘されています。さらに、クランベリーに含まれるフラボノイドが、薬物代謝酵素を阻害し、ワルファリンカリウムなど、体内で代謝される薬剤の血中濃度を上昇させ、同薬の効果が増強させる恐れがあり、血が止まりにくくなってしまう可能性もあります。
薬を服用中の方は、クランベリーエキス摂取の可否に加え、膀胱炎の再発状況などについて医師に相談しましょう。
尿路感染症の発症予防効果や美容効果など、様々な効果をもたらすクランベリー。
日常生活の中に少し、摂り入れてみてはいかがでしょうか。
参考
- Dietary quinic acid supplied as the nutritional supplement AIO + AC-11® leads to induction of micromolar levels of nicotinamide and tryptophan in the urine (https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21104945/)
- JAID/JSC 感染症治療ガイドライン 2015 (https://www.kansensho.or.jp/uploads/files/guidelines/guideline_JAID-JSC_2015_urinary-tract.pdf)
- 女性下部尿路症状診療ガイドライン[第2版] (https://www.urol.or.jp/lib/files/other/guideline/38_woman_lower-urinary_v2.pdf)
- 厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』 (https://www.ejim.mhlw.go.jp/pro/overseas/c04/13.html)
この記事は管理栄養士の方に執筆していただきました
井上 希恵